クラウンの紹介:ジョン・ワッツ監督がYouTubeに投稿したフェイクのホラー映画予告編をイーライ・ロス製作で実際に映画化。ケントは息子ジャックの誕生日パーティーでピエロとなり、楽しませるが、衣装が脱げなくなる…。
クラウン あらすじ
映画「クラウン」のあらすじです。
イーライ・ロス製作、ジョン・ワッツ監督、映画学校仲間のジョン・ワッツとクリス・フォードがYouTubeに投稿したフェイクのホラー映画予告編を実際に映画化。
不動産調査員のケントは、良き夫であり父親でした。ある日、息子ジャックの誕生パーティーのためにピエロを呼ぼうとします。しかし、ピエロが誤って別のパーティーに行ってしまい、誕生パーティーは大失敗になりそうです。
そんなとき、ケントはある家の屋根裏で古いピエロの衣装を見つけます。彼はピエロになって息子やその友人たちを喜ばせようとします。
誕生パーティーの後、ケントはピエロの衣装のまま、寝てしまいます。すると翌朝、その衣装が脱げなくなります。衣装、ウィッグ、赤鼻の皮膚への粘着がどんどん進んでいきます。
妻のメグが赤鼻を取ろうとしますが、鮮血が飛び散り、負傷してしまいます。またケントの行動がだんだんおかしくなり始めます。彼は強烈な空腹感を覚え、胃が音を立てて鳴り出します。
ケントは何とかするため、衣装の前の持ち主カールソンを突き止めます。カールソンもまたその衣装を着たためにケントと同じ恐怖を味わった経験がありました。
衣装は実際の皮膚へと変わり、髪は北ヨーロッパの古い悪魔で5人の子どもを食べた “Cloyne”,の髪へと変わっていきます…。
クラウン 作品概要
映画「クラウン」の概要をネタバレなしで説明します。
本作の監督は、ジョン・ワッツです。短編映画からキャリアをスタートさせ、2011年にはテレビで、ニュース番組のパロディである「The Onion News Network」、スポーツ番組のパロディである「Onion SportsDome」を手掛けました。
本作の元となったのも映画予告編のパロディでした。ジョン・ワッツは映画学校仲間のクリス・フォードとともに、実在しない映画予告編「クラウン」をYouTubeに投稿します。その予告編中では、勝手に「ホラーの名手イーライ・ロスが贈る」とし、クレジットに「監督イーライ・ロス」の名を入れていました。
イーライ・ロスは1972年アメリカ・ボストン生まれ、「キャビン・フィーバー」、「ホステル」シリーズなどを手掛け、新世代のホラー映画作家として注目されている監督です。
その予告編を観たイーライ・ロス本人が映画化を提案し、本当に作品が作られることとなります。イーライ・ロスは、彼らのガッツを称え、「中には本当に自分が監督した映画だと思った人もいる。彼らは本当に作品を撮影し、人々を熱狂させるべきだ」と述べました。
イーライ・ロスもまたパロディ予告編を作り、クエンティン・タランティーノに認められて引き立てられた経験があったのです。今度は、後輩に同じことをしてあげるイーライ・ロスの粋な計らいです。
イーライ・ロス製作のもと、2012年12月、オタワで本作の撮影が開始されました。
クラウン ネタバレ結末ラスト
映画「クラウン」の結末ラストの予想です。※ネタバレ含む
最後は、妻のメグと夫の身体に乗り移った悪魔の壮絶な戦いとなっていきます。
メグは前の衣装の所有者であるカールソンが悪魔に子どもを差し出して助かったのを知ります。ガン治療センターの医者であるカールソンの兄弟が末期患者の子どもを悪魔に差し出したのです。
そのことを聞いたメグは同じく悪魔と取引をしようとします。しかし悪魔が生贄に指名したのは息子のジャックでした。メグは最初は困惑し、悪魔の脅迫に屈しそうになりますが、思い直します。
悪魔はジャックを探そうと家に入っていき、メグと悪魔の壮絶な戦いが始まります。メグは妊娠中で悪魔はその子をもねらってきます。
メグは何とか悪魔を縛り付け、ハンマーでその頭をたたき割ります。
予告編動画
クラウン 感想
映画「クラウン」の感想です。
本作は、ピエロもののホラーですので、クラシカルなホラーが好きな方に向いている作品でしょう。
また春休み、少し刺激的な映画を求めている方には注目の一本となるでしょう。新年度を迎える前にドキドキしたり、笑ったり、ストレス解消したい方には観賞候補となるでしょう。
ただしアメリカではR指定(17歳未満の観賞は保護者同伴)となっている作品ですので、スプラッターものが苦手な方は要注意です。
フェイクの予告編を作ったら、実際にその作品を作るオファー受けたという嘘みたいなことが実現した作品です。ジョン・ワッツ監督はどれだけ嬉しかったことでしょうか。あるいは実際にオファーが来て、困惑したでしょうか。
ともかく長編映画でどのような手腕を発揮できたかが注目となってきます。
ピエロもののホラーは、スティーブン・キングの「IT」や「ブラッディピエロ 100人連続切裂き」など古典的な題材といるなかで、ジョン・ワッツ監督は果して新しいものを打ち出すことができるでしょうか。斬新な作品を見せてもらいたいものです。
またイーライ・ロスのファンにとっては、イーライ・ロスの作風が色濃く出ているのか、はたまた出ていないのか注目してみるのも興味深いかもしれません。