花とアリス殺人事件の紹介:2004年公開、ふたり少女の日常、友情、恋を描いた「花とアリス」の前日譚で、実写版のキャストがそれぞれ役の声優を務めている岩井俊二監督初の長編アニメーション監督作品。
花とアリス殺人事件 あらすじ
映画「花とアリス殺人事件」のあらすじです。
「Love Letter」や「スワロウテイル」の岩井俊二監督初の長編アニメーション監督作品。2004年公開、ふたり少女の日常、友情、恋を描いた「花とアリス」の前日譚で、それぞれ花とアリスを演じた鈴木杏と蒼井優をはじめ、実写版のキャストがそれぞれ役の声優を務めています。
石ノ森学園中学校。中学3年生の有栖川徹子(アリス)が転校してきます。アリスは、殺人事件の噂を耳にします。1年前の3年2組で「ユダが、4人のユダに殺された」というのです。
またアリスの隣の家は「花屋敷」と呼ばれ、中学生たちに恐れられていました。その花屋敷に住む同級生の「ハナ」は、事件のたった一人の生き証人と言われていました。ハナならユダについて詳しいはずだと思ったアリスは、花屋敷に潜入します。
アリスは、引きこもりのクラスメイト・荒井花(ハナ)と出会います。果してユダは本当に殺されたのでしょうか。ハナはなぜ引きこもり続けているのでしょうか。ふたりの少女の冒険がはじまります…。
アニメーションスタッフとして、櫻木優平、久野遥子、片山由美子、滝口比呂志、神戸千木ら一流の人材が集結し、岩井監督を支えています。
花とアリス殺人事件 ネタバレなし作品概要
映画「花とアリス殺人事件」の概要をネタバレなしで説明します。
本作の監督は、「Love Letter」、「スワロウテイル」、「リリイ・シュシュのすべて」などの作品を手掛けた、宮城県仙台市出身の岩井俊二です。
岩井監督は、大学卒業後、ミュージック・ビデオの仕事から映像の世界に入り、1993年のテレビドラマ「if もしも~打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?」を演出し、日本映画監督協会新人賞を受賞、一躍注目を集めます。
そして、1995年長編映画デビュー作である「Love Letter」で、日本のみならずアジア各国で人気を博します。
活動の幅は広く、映画だけではなく、テレビ、アニメ、小説、作詞などマルチな才能を見せています。
2015年1月からは、NHKのEテレで「岩井俊二のMOVIEラボ」が放送開始され、映像作家の卵のための講義・ワークショップ形式の番組をやっています。
「花とアリス」は2003年、ネット配信で3章4部構成のショートフィルムとして作られました。そして翌年、ショートフィルムをもとにして、長編映画が製作されました。
さらにアニメ版として本作が作られました。本作は、収録されたセリフや音楽に合わせて絵を描いていく「プレスコ」という方法で製作されています。
予告編動画
花とアリス殺人事件 感想
映画「花とアリス殺人事件」の感想です。
数回にわたって作られてきた「花とアリス」は、岩井俊二監督にとって、それほど思い入れの強い作品なのだと思います。岩井監督は、「作品を作り終えてもなお、あのふたりは僕の中に居座り続けていた」と語っています。
やはり注目は、花演じる鈴木杏とアリス演じる蒼井優の「掛け合い」でしょう。本作の「プレスコ」という手法は、ふたりの「掛け合い」を生かすには最良の方法だと思います。
鈴木杏は、「劇場版ポケットモンスター/セレビィ 時を越えた遭遇」、「スチームボーイ STEAM BOY」で声優を務め、蒼井優も「蟲師」、「鉄コン筋クリート」、「いけちゃんとぼく」など声優の経験が豊富です。
前作の公開から10年ほど経過していますが、「花とアリス」の雰囲気を再現できているでしょうか。30歳近いふたりが中学生をどのように演じるのかは見ものですが、ふたりとも女優として順調にキャリアを重ねてきており、よりパワーアップした「花とアリス」の世界が構築できているのではないでしょうか。
前作ではアリスのバレエ・シーンは見せ場の一つでしたが、本作ではアリスのバレエはどのように描写されるか期待されます。
また前作で不思議な魅力を放っていた、アリスの母親役の相田翔子の芝居も楽しみです。