酔いつぶれて村岡に大失態を演じてしまったはなは、村岡に顔向けできない状態に。しかし当の村岡ははなを食事に誘います。それを聞きつけた人物がはなに声を掛けて—恋愛ドラマに不可欠、三角関係がスタートです。
ネタバレ
花子とアン 69話は、はなの翻訳活動がスタートします。ここからネタバレです。
歓迎会の翌日、出版社に現れた村岡にはなはろくに目も合わせられないくらい気まずい様子。それもそのはず。村岡に対して“淑女”とは思えない振る舞いをしたのですから。はなは村岡にビクビクしながら昨日の失礼を詫びると、「歓迎会をやり直しましょう」とまさかの食事のお誘いが。生まれて初めての逢引。はなはドキドキです。それを聞きつけた人物が…醍醐です。醍醐ははなに「私もご一緒していいかしら」と声を掛けます。もちろん断ることが出来ないはなは、仕方なくそれを承諾します。
終業後、カフェで村岡を待つはなと醍醐。するとおもむろに醍醐が口を開きます。「はなさん、私村岡さんのことが気になるの。」「てぇっ!」少なからず村岡のことを良く思っていたはなは醍醐の突然の言葉にそれ以上言葉が出てきません。
やはり…醍醐はいつかまた厄介事を持ってくると思いました。醍醐ってどことなく恋愛が絡むと怖そうですよね。二人の友情が壊れる様なことにならなければいいですが…。
とそこへ、村岡が見知らぬ男を連れてやってきました。
その男、村岡の弟だそうです。村岡の弟は最近までイギリスに留学をしていて、英語が堪能なはなに会わせるために連れてきたのだと言う。
はなは始めから村岡と二人きりの逢引ではなかったことを知り、肩を落とします。しかし、弟がイギリスで買った小説を差し上げる、とはなに持ち掛けるとはなの目はキラキラと輝き一気に気分が上がります。これが弟を連れてきた村岡の想いの真相だったようですね。もともとはなの翻訳家の才能を見抜いていた村岡は、はなが英語から離れてしまったことを知り、どうにかはなをまた英語と向き合わせたいと考えます。そこでわざわざ弟を使って自然に英語と触れ合わせようと面白い小説をエサに誘導したわけです。はなはまんまと村岡の策にはまり、その場で小説を読むなり分からない単語があると会の途中にも関わらず家に帰ってしまいます。そんなはなを見て村岡は嬉しそうです。はなは、村岡からもらった英英辞典を手に取り、小説の翻訳を始めます。
いやー村岡ははなをよく理解していますね。あのままでは埋もれてしまったはなの才能を自然に開花させるのですから、うまいですね。そこが残念ながら朝市とは違うところなのかもしれませんね。はなも村岡の前では自然体でありながらもどこか女性を感じさせますね。それを思わせる吉高さんの演技がまたいいのかもしれません。
この村岡の弟がはなに差し出しだ小説、タイトルは『The prince and pauper』邦題で『王子と乞食』という児童文学作品です。内容は王家に生まれた子と物乞いをして暮らす子、二人の男の子の物語です。歩んできた道こそ両極端な二人ですが、二人の顔は酷似していました。そんな二人が運命的に出会い、お互いに心を開いていく中で二人はお互いが入れ替わってみたいと思うようになります。こんなお話のようです。面白そうですよね。実際にはなのモデルである村岡花子が『赤毛のアン』翻訳の前にこの『王子と乞食』を翻訳していたそうで、歴史に忠実に再現されているようです。
英語の小説を読み終え、すっかりその面白さに魅了されたはなは、梶原にある提案をします。英語の小説を翻訳して、それを雑誌に連載するのです。渋い顔をしていた梶原もはなの熱意と醍醐の助けもあり、連載の許可を出します。
ついにあの『赤毛のアン』への道が開かれてきました!これも村岡のおかげですね。村岡、いい仕事しています。英語の翻訳をして雑誌に連載だなんて、はなにしかできないことですもんね。これからのはなの活躍に期待です。今頃朝市は何を思うのでしょう…。