「マンゴーと赤い車椅子」あらすじと感想(ネタバレなし)

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マンゴーと赤い車椅子:実在の女性看護師のリハビリ記録をもとに、元AKB48の秋元才加主演で映画化。不慮の事故で半身不随になった女性が車いすに乗りながら、仲間たちと共に再生を目指して奮闘する物語。

マンゴーと赤い車椅子 映画

マンゴーと赤い車椅子 あらすじ

映画「マンゴーと赤い車椅子」のあらすじです。

元AKB48の秋元才加主演、実在の女性看護師のリハビリ記録をもとに映画化。不慮の事故で半身不随になった女性が仲間たちと共に再生を目指して奮闘する物語。

都内の病院で看護師をしていた彩夏は23歳の誕生日、4階の自室から転落して脊髄を損傷し、下半身の感覚を失ってしまいます。

入院生活を送る彩夏は、現実に直面することができず、自暴自棄に陥ります。そんな彩夏の心を解きほぐしたのは同じ車いすの仲間たちや同室の患者とその家族でした。また、故郷・鹿児島で暮らす祖母とのメールが心の支えとなりました。

彩夏は自分の車いすをオーダーするとき、真っ赤な車いすを選びます。それは実家で栽培しているマンゴーの赤でした。

彩夏の入院から数日経ってようやく、恋人の後藤が見舞いに現れました。妻のいる後藤は妻との間に子どもが出来たと言って別れを告げます。

絶望し車道に身を投げ出そうとした彩夏を救ったのは、同じく車いすの入院患者でミュージシャンの翔太でした。五十嵐に前を向いて生きることを教えられ、彩夏は吹っ切れたようにリハビリに励みます。

翔太は脊髄腫瘍が進行し、次第に症状が悪化していくなか、病気と闘い続けていました。彩夏は翔太からバンドのラストライブのチケットを貰います…。

マンゴーと赤い車椅子 ネタバレなし作品概要

映画「マンゴーと赤い車椅子」の概要をネタバレなしで説明します。

本作の監督は映画監督のほか、テレビの演出、脚本、作詞などを手掛ける仲倉重郎です。東京大学卒業後、松竹大船撮影所に入社して助監督を務め、1983年に「きつね」で映画監督デビューしました。

「きつね」では不治の病に侵された少女を描いており、本作に通ずるところがあると言っていいかもしれません。

1987年にフリーとなり、テレビの仕事を中心に活動しています。さまざまなジャンルのドラマの脚本や演出、ドキュメンタリー作品なども手掛けています。

本作は「きつね」以来の映画監督作品です。監督自身も15年前、突然、大動脈解離を発症し、下半身不随となり車椅子での生活となっています。その監督自身の体験が本作に生かされ、取材と合わせ、リアルな作品となっていると思われます。

本作の原作となっているのは、滝野沢直子『でもやっぱり歩きたい―直子の車椅子奮戦記』(医学書院、1995年)です。

著者がある日、窓から落ちて首の骨を折り、頸髄損傷で寝たきりになり、車椅子生活から自立に向けて奮闘する姿を綴った手記です。

この本が興味深いのは著者が看護師であったことであり、病院側と患者側と両方の立場を理解して書いていることです。看護やリハビリテーションを根本から考えさせる迫力に満ちた作品となっています。

予告編動画

マンゴーと赤い車椅子 感想

映画「マンゴーと赤い車椅子」の感想です。

本作の見どころは何といっても主演の秋元才加の演技でしょう。AKB2期生として活躍し、2013年にAKBを卒業しました。これまで「伝染歌」「聖白百合騎士団」「奴隷区 僕と23人の奴隷」などこれまで5本の映画に出演し、2度主演を務めています。またテレビドラマに多数出演しています。

本作はこれまでにないほど繊細で難易度の高い演技を求められたはずで、彼女のキャリアにとって大きな転機となると思われます。

病気を扱った作品はセンチメンタリズムを前面に出したものがよくありますが、本作はそういった作品とは一線を画しているように思います。主演が秋元才加ですので弱弱しい役にはならないはずです。その力強さに加え、繊細さが表現されれば、一層深みのある満足できる作品に仕上がったことと思われます。

また彩夏を励ます、翔太役のNAOTOも注目です。彼はEXILEのメンバーで、これまで劇団EXILEなどの舞台やテレビドラマに出演しています。映画は「サクラサク」に続き、2本目となります。彼にとっても本作は大きな役であったと思います。端正なルックスですべてにおいてカンが良さそうなので、本作の出来が期待されます。