インヒアレント・ヴァイスの紹介:「ザ・マスター」のポール・トーマス・アンダーソン監督、ホアキン・フェニックス主演で、米作家トマス・ピンチョンの探偵小説「LAヴァイス」を映画化。私立探偵ドックの前に、元カノのシャスタが現れる…。
インヒアレント・ヴァイス あらすじ
映画「インヒアレント・ヴァイス」のあらすじです。
「ザ・マスター」のポール・トーマス・アンダーソン監督、ホアキン・フェニックス主演で、米作家トマス・ピンチョンの探偵小説「LAヴァイス」を映画化。
1970年ロサンゼルス。ヒッピーで私立探偵のドックの前に、今も忘れられない元カノのシャスタが現れます。
シャスタはドックに、不動産王で大富豪の恋人ミッキー・ウルフマンについて話します。そしてミッキーの妻とその恋人がミッキーを誘拐し、精神病院に入れようとするのを防いでほしいと依頼します。
その後、ドックはブラック・ゲリラ・ファミリーのタリク・カヒールと会い、ミッキーのボディーガードのチャーロックを探してほしいと頼まれます。タリクはチャーロックに金を貸していました。
ドックがチャーロックを探していると、何者かにバットで殴られ、気絶してしまいます。目を覚ますと、チャーロックの死体の横で、警察に周りを取り囲まれていることが分かります。
ドックは警察署でビッグフットから取り調べを受けますが、弁護士のスミラックスに助けられます。
ドックは3つ目の事件にとりかかります。ヘロイン中毒であったホープから行方不明の夫コイを探してほしいと依頼されていました。
ホープは、コーイは死んだと言われたが、その後、大金が彼女の口座に入金されたことから、彼が生きているはずだと主張します…。
インヒアレント・ヴァイス 作品概要
映画「インヒアレント・ヴァイス」の概要をネタバレなしで説明します。
本作の監督は、1970年ロサンゼルス生まれのポール・トーマス・アンダーソンです。俳優・司会者である父アーネスト・アンダーソンのもとに生まれました。
12歳でビデオカメラを手にし、映画監督になる夢をめざし、脚本を書きはじめます。ニューヨーク大学中退後、テレビ番組制作を経て、短編映画を手掛けます。
1992年の短編「シガレッツ&コーヒー」が、多くの才能を発掘してきたサンダンス映画祭で注目されます。
1996年、「ハードエイト」で長編監督デビューします。そして第2作以降、作品を出すたびに高い評価を受け、名声を高めていきます。
1997年、ポルノ業界を描いた「ブギーナイツ」でアカデミー賞脚本賞を受賞します。
2000年、一風変わった群像劇「マグノリア」でベルリン国際映画祭金熊賞を受賞します。
2002年、ロマンティック・コメディ「パンチドランクラブ」では、カンヌ国際映画祭監督賞を受賞します。
2007年、山師父子の壮絶な人生を描いた「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」は、アカデミー賞8部門にノミネートされ、主演男優賞と撮影賞を受賞しました。そのほか、ベルリン国際映画祭監督賞、全米映画批評家協会賞監督賞など各賞を受賞しました。
2012年、新興宗教に関わる人々を描いた「ザ・マスター」で、ヴェネツィア国際映画祭監督賞を受賞しました。
世界三大映画祭の監督賞をすべて獲得しており、新作が常に期待される才能あふれる監督です。
インヒアレント・ヴァイス ネタバレ結末ラスト
映画「インヒアレント・ヴァイス」の結末ラストの予想です。※ネタバレ含む
ドックの調査は、ビックフットの元パートナーであったヴィンセント・インデリカートを殺したパック・ビーヴァートンと、警察のために働く殺し屋であるエイドリアン・プルシアにたどり着きます。
ドックはエイドリアンのもとを訪れますが、パックによって拘束され致死量に近いドラッグを服用させられてしまいます。
何とか逃げ出したドックは、パックとエイドリアンを殺害します。ドックにヴィンセントの死を調べさせる目論見があったビックフットはドックを助けます。
しかしドックは嵌められたことに気づきます。彼の車に盗まれたヘロインが入っていました。ドックはヘロインをゴールデンファングに返す代わりにコーイを自由にすることに成功します。
予告編動画
インヒアレント・ヴァイス 感想
映画「インヒアレント・ヴァイス」の感想です。
本作は、探偵映画やヒッピー文化、1970年代の雰囲気が好きな方は注目の作品です。また天才ポール・トーマス・アンダーソン監督作品ですので、映画ファンにとっても楽しみな一本です。
見どころは、ホアキン・フェニックス演じるドッグのぶっ飛んだキャラクターでしょう。ホアキン・フェニックスの波乱万丈の俳優人生を思えば、味わい深いキャラクターとなっています。
ホアキン・フェニックスは、1974年アメリカ・プエルトリコ生まれの俳優です。1986年「スペースキャンプ」で映画デビューし、子役から活躍します。
1993年、兄リバー・フェニックスが麻薬の大量服用で死亡すると、マスコミの過剰取材に嫌気が差して一時映画界から距離をとります。
その後、2000年「グラディエーター」でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされる演技を見せ、名声を確立します。
2006年「ウォーク・ザ・ライン/君につづく道」でカントリー歌手を演じ、アカデミー賞主演男優賞にノミネートされ、2008年には突然、歌手転向を表明します。
2009年ラッパーとしてライブを開催、ステージ途中で観客につかみかかる騒動を起こします。
2012年には本作のポール・トーマス・アンダーソン監督「ザ・マスター」で復帰を果たし、アカデミー賞主演男優賞にノミネートされました。
ホアキン・フェニックスはカムバックで恩がある同監督と再びタッグを組むことに、相当気合いが入っていたと思います。