映画「おみおくりの作法」あらすじと感想(ネタバレなし)

おみおくりの作法の紹介:ウベルト・パゾリーニ監督がガーディアン紙の記事に着想を得て映画化。孤独死した人の葬儀を丁寧に行うロンドンの民生係・ジョン・メイは、最後の仕事に取り組む中で自身に変化が生じ、新しい人生を歩んでいく。

おみおくりの作法 映画

おみおくりの作法 あらすじ

映画「おみおくりの作法」のあらすじです。

ウベルト・パゾリーニ監督がガーディアン紙の記事に着想を得て映画化。ヴェネチア国際映画祭オリゾンティ部門でワールドプレミア上映され、監督賞含む4賞を受賞し、世界中の映画祭で絶賛されている作品です。

ロンドン市ケニントン地区の民生係、ジョン・メイの仕事は、ひとりきりで亡くなった人を弔うことでした。ジョン・メイはその仕事を事務的に処理せず、亡くなった人に合ったBGMを選び、その人にふさわしい弔辞を書く。心を込めたおみおくりが彼の作法でした。

そんなある日、ジョン・メイの真向かいの家に住んでいたビリー・ストークが亡くなります。人員整理で解雇されることとなったジョン・メイにとって、これが最後の案件となります。

ビリーは真向いの家に住んでいましたが、ジョン・メイは一度も彼と言葉を交わしたことはありませんでした。ジョン・メイはビリーの人生をひも解くために、イギリス中を旅し、いつも以上に熱心に仕事に取り組みます。

旅先でビリーに関わる様々な人々と出会い、葬儀に招く旅を続けながら、ジョン・メイは改めて人生、仕事に向き合い、自身の心の中に変化が生じ、新たな人生を歩み始めていきます。

おみおくりの作法 ネタバレなし作品概要

映画「おみおくりの作法」の概要をネタバレなしで説明します。

本作の監督はプロデューサーとして、「フル・モンティ」「帽子を脱いだナポレオン 」「ベラミ 愛を弄ぶ男」などの作品を手掛けたウベルト・パゾリーニです。本作は監督作として、「Machan」に続く、第2作目となります。

スリランカのハンドボール代表チームを描いた前作「Machan」もそうですが、ウベルト・パゾリーニ監督は実在する人物や実際の出来事をもとに物語を作るのが得意と言えます。特にコメディ作品を得意とします。

本作は、ウベルト・パゾリーニ監督がガーディアン紙に掲載されていた、親類縁者がなく亡くなった人の葬儀を手配する人についての記事を読んでインスパイアされて、作品としたものです。脚本は監督自身が手がけています。

今や孤独死は、先進諸国において深刻な問題となっています。日本においても他人事ではなく、考えるべき問題となっています。監督自身も隣人の名前も知らないほど近所との関係が薄く、また6年ほど前に離婚したことによって、誰もいない部屋へ帰る日が続き、ひとりで死ぬことがどういうことか考えるようになったといいます。

本作はそんな監督が自身のためにも撮る必要があった作品と言えるでしょう。

予告編動画

おみおくりの作法 感想

映画「おみおくりの作法」の感想です。

主人公ジョン・メイを演じるのは、「ギャング・オブ・ニューヨーク」、「シャーロック・ホームズ」シリーズ、「ハンコック」などに出演したイギリスの名優エディ・マーサンです。

ウベルト・パゾリーニは脚本を書く際に、主人公としてエディ・マーサンを念頭において、書いていたそうです。本作の見どころは何といっても、エディ・マーサン演じるジョン・メイのキャラクター造形です。仕事にまじめで几帳面で、妻子がいないこの人物は、どこか放っておけない気になる人物です。

最後の仕事に向かい合うなかで主人公がどう変わっていくのかが非常に楽しみです。

またジョン・メイが最後に担当するビリー・ストークの娘ケリーを演じるジョアンヌ・フロガットも注目です。ジョアンヌ・フロガットは、ウベルト・パゾリーニ監督が傷つきやすさと楽観的な面、希望を兼ね備えた女優として白羽の矢を立てた役者で、監督の期待にどう応えているか注目です。

彼女はテレビドラマシリーズ「ダウントン・アビー 華麗なる英国貴族の館」のメイド長・アンナ役で知られ、「In our name」では第13回英国インディペンデント映画賞最優秀新人賞を獲得しました。今、大注目の女優です。今後、映画での活躍の幅を広げ、ますます人気が出ていくかもしれません。

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