「トワイライト ささらさや」あらすじと感想(ネタバレなし)

気弱な妻と生まれたばかりの息子を残して死んでしまった夫。死ぬに死ねない彼が、妻子を心配するあまり、他人に乗り移って妻の前に現れてしまったら―。加納朋子原作のファンタジーミステリー小説の映画化です。

トワイライト ささらさや

あらすじ

トワイライト ささらさや」のあらすじです。

売れない落語家の夫・ユウタロウを突然の事故で亡くしてしまったサヤ。
呆然としながらも、まだ生まれて間もない息子を自分の手で守り、育てると誓うサヤでしたが、のどかだけどどこか不思議な街「ささら」に身よりもなく1人で子どもを育てるサヤの生活は、やはり苦労の連続でした。

一方、気弱で人を疑うことを知らないサヤを、まだ赤ん坊の息子と共に残して死んでしまったユウタロウは、二人のことが心配で成仏できずにいました。
そんなユウタロウは、二人を心配するあまり、サヤに困った事態が起きると、周囲のさまざまな人々―落語家の師匠、ささら駅の駅員、言葉を失った子ども、旅館の女将など、ユウタロウの姿を見ることが出来る人々―の体を借りてはサヤの元に現れ、彼女を助けていくことになってしまいます。

ユウタロウと、そんなささらまちの周囲の人々に支えられ、サヤはだんだんと母親として強く成長していきます。

しかし、亡き夫の家族が、幼い息子を引き取って育てたいと圧力をかけてくるようになります。そして、そんな中、まだ幼い息子が誘拐されてしまうのですが―。
サヤは無事に息子を守り通すことができるのでしょうか?

作品概要

「トワイライト ささらさや」の概要をネタバレなしで説明します。

加納朋子著のファンタジーとミステリーを融合した新しいタイプの小説で、ベストセラー作品の「ささらさや」が原作となっています。
この「ささらさや」の続編「てるてるあした」はテレビドラマ化されたことがありますが、この原作小説が出版されたのは2001年のことで、出版から13年も経ってからの映画化に、決して派手なストーリーという訳ではないということもあり、原作者も『大丈夫?』という不安な思いが圧倒的だったそうです。

この作品でサヤ役の新垣結衣は、初めての母親役に挑戦しており、赤ちゃんとのシーンも、赤ちゃんの良い顔を撮ろうと周りのスタッフのみんなと一丸となって奮闘しているそうです。

主題歌は原作の小説を読んで書き下ろしたコブクロの新曲で、「Twilight」というミディアムバラードです。この曲は、『妻を置いて亡くなってしまった夫の目線からの歌詞で、妻への離れてからの心配事を綴っており、二人の間にある強い絆をカジュアルかつリアルに描いた』というものだそうです。
暖かくも切ないメロディは、愛する家族を残してこの世を去ることになってしまった夫の想いを描いた歌詞と相俟って、一度聞いたら心に残る曲となっています。

予告編動画

感想

「トワイライト ささらさや」の感想です。

主人公の夫を突然亡くす妻・サヤ役の新垣結衣は、これまで出演したドラマや映画の役柄の印象から正統派ヒロインのイメージが強いですが、母親役に挑戦するのは初めてということもあり、初々しい新米ママを演じるというよりも、そのまま奮闘している印象を受けます。

この作品のメガホンを取っているのは、深川栄洋監督です。
まだ38歳の若手監督ですが、これまでに「60歳のラブレター」「半分の月がのぼる空」「神様のカルテ」などの作品を手掛けており、心暖まる人間ドラマが印象に残る作品が多い監督です。
この作品も、突然事故死した夫が、残された妻子を心配のあまり成仏できずに、他人の体を借りてまで助けるというミステリーファンタジーで、切ないながらも心暖まる、涙あふれるストーリーです。
それを、主人公の成仏できない夫役を演じているのが大泉洋ということもあり、決して重たい印象を受けず、コメディタッチで描かれる部分もあり、軽やかに見ることができる様です。

夫がさまざまな人に乗り移って現れる場面では、乗り移られた役の人がみんな共通して同じ仕草をしたり、強調する部分が違ったりという部分を見比べるのもおもしろそうです。

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