映画「サンドラの週末」あらすじネタバレ結末と感想

サンドラの週末の紹介:「ロゼッタ」「ある子供」のジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ兄弟監督、本作でアカデミー賞主演女優賞にノミネートされたマリオン・コティヤール主演の社会派ドラマ。

サンドラの週末 あらすじ

サンドラの週末 映画

映画「サンドラの週末」のあらすじです。

「ロゼッタ」「ある子供」のジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ兄弟監督、本作でアカデミー賞主演女優賞にノミネートされたマリオン・コティヤール主演の社会派ドラマ。

ベルギー・リエージュ州セラン。サンドラは既婚、子どももおり、小さなソーラーパネルの工場で働いています。彼女は精神的に消耗し、休職を余儀なくされます。

彼女が休んでいる間、同僚たちは勤務時間を少し長くすれば彼女のシフトの穴を埋められることに気づきます。マネージャーは、もしサンドラの解雇に同意するなら、1000ユーロのボーナスを支給すると申し出ます。

復職したサンドラは、彼女の運命が16人の同僚たちの手に握られていることに気づきます。彼女は週末中、同僚たちを一人一人訪ねて、ボーナスを諦めてくれるよう説得しなければなりません。

しかしながら、同僚たちにとってもそのボーナスは家族のために必要でした。月曜日の朝に投票が行われることとなり、サンドラは仕事を続けるために苦しい戦いを強いられます。

サンドラが同僚たちを訪れると、つれない返事をする者、サンドラの味方になる者とさまざまな反応が返ってきます。彼女は夫に支えられ、強い意志を持って不当解雇と戦っていきます…。

サンドラの週末 作品概要

映画「サンドラの週末」の概要をネタバレなしで説明します。

主役のサンドラを演じるのは、1975年パリ生まれのマリオン・コティヤールです。両親も俳優であり、その影響下に育ち、子どもの頃から舞台に立っていました。弟は脚本家・映画監督であり、芸能一家です。

彼女はオルレアン演劇学校を首席で卒業しています。舞台で小さな役をこなした後、17歳でテレビシリーズの役を得ます。

1990年代に入ると、1996年「そして僕は恋をする」など映画において小さいながらも印象を残す演技を見せていきます。1998年に大ヒットしたアクションコメディ「TAXi」では、主人公の恋人役を演じて知名度を上げ、セザール賞有望若手女優賞にノミネートされます。

2003年にはティム・バートン監督「ビッグ・フィッシュ」でハリウッドデビューを果たし、2004年「ロング・エンゲージメント」では第30回セザール賞助演女優賞を受賞しました。

2007年のフランス映画「エディット・ピアフ~愛の讃歌~」ではエディット・ピアフ役を演じ、第33回セザール賞主演女優賞や第65回ゴールデングローブ賞主演女優賞(ミュージカル・コメディ部門)、第80回アカデミー賞主演女優賞を受賞しました。

アカデミー賞の演技部門ではシモーヌ・シニョレに続いて史上2人目、49年振りのフランス人女優の主演賞受賞者、そして、ソフィア・ローレンらに続いて史上5人目の外国語映画の受賞俳優となりました。

2010年3月15日にこれまでの功績が称えられ、フランス芸術文化勲章を受章しています。

まさにフランスを代表する女優と言っていいでしょう。

サンドラの週末 ネタバレ結末

映画「サンドラの週末」の結末ラストの予想です。※ネタバレ含む

サンドラは同僚たちの家をまわって説得していくなかで、同僚の対応に一喜一憂します。みなが自分の生活に追われており、サンドラより貧しい暮らしをしている人も少なくありません。夫と応援してくれる同僚の支えが彼女の心を強くしていきます。

従業員による投票が行われ、サンドラの解雇反対が8票、ボーナスをとるのが8票という結果となります。解雇反対が過半数以上とならなかったため、サンドラは職を失いそうになります。

しかし、マネージャーは彼女をオフィスに呼び、仕事を与えることを認めます。それにもかかわらず、彼女はそれをきっぱり断り、荷物を持って会社から出ていきます。彼女には人生をやり直し、新たな道を生きていく自信がみなぎっていました。

サンドラの週末 感想

映画「サンドラの週末」の感想です。

本作はカンヌ国際映画祭常連、「ロゼッタ」「ある子供」のダルデンヌ兄弟監督作品であり、マリオン・コティヤールのアカデミー賞主演女優賞ノミネート作品ですので、映画ファンにとっては外せない作品でしょう。

兄のジャン=ピエールは1951年4月21日、弟のリュックは1954年3月10日に、ベルギーの工業地帯で労働闘争のメッカでもあったリエージュ近郊に生まれています。

ふたりは映画界で活躍していたアルマン・ガッティと出会い、その映画製作を手伝い、影響を受けていきます。労働者階級の団地に住み、ドキュメンタリー作品を手掛けるようになります。本作で扱っている労働問題、社会問題はふたりの原点と言えるものでしょう。

1978年には初の映画監督作品となったドキュメンタリー「Le Chant du Rossignol」を撮り、1986年にはルネ・カリスキーの戯曲を脚色した初の長編劇映画「ファルシュ」を監督し、カンヌ国際映画祭などに出品されます。

働いていた工場を突然クビになった少女を描いた1999年の「ロゼッタ」、生活保護給付金と盗みで生計を立てている若いカップルを描いた2005年の「ある子供」ではカンヌ国際映画祭パルムドール、国籍取得のため偽装結婚した女性を描いた2008年「ロルナの祈り」、施設で育った少年と週末の里親になった女性を描いた「少年の自転車」は、同映画祭グランプリを受賞しました。

ドキュメンタリー的な視線で、社会問題を描く手法で一貫しており、本作でもダルデンヌ兄弟監督独特の優しいまなざしが見られることと思われます。

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